お気に入りに追加「最近、寝ても疲れが抜けない」――それを気合いで押し切るのは、マッチョのやり方じゃない。マッチョは“設計”する。筋トレも、食事も、仕事も同じだ。睡眠も同じ。睡眠は“休む時間”ではなく、翌日の出力(集中力・判断力・トレーニングの伸び)を作る装置だ。
睡眠を壊す犯人は「根性不足」ではなく3つのズレ
睡眠の質を決める主要因は、ざっくり言えば次の3つのスイッチだ。
- 光(体内時計):朝の光で時計が合い、夜の強い光で狂う。
- 深部体温:下がると眠りに入りやすい。下がらないと寝つきが悪い。
- 覚醒物質(主にカフェイン/ストレス):残っていると眠りが浅くなる。
ここで大事なのは、精神論ではなく因果だ。やることは単純。「スイッチを押す順番」を正しくする。
結論:夜は“下げる”、朝は“上げる”
睡眠設計の核心はこれだ。
- 夜:光を落とし、深部体温を下げ、脳の興奮を鎮める
- 朝:光を浴び、体温と心拍を上げ、脳を起こす
このON/OFFが決まると、寝つき・中途覚醒・起床のキレが一気に変わる。
夜の設計(就寝の90分前から勝負)
① 90分前:温めてから、下げる
意外に思うかもしれないが、入浴は“体温を下げる準備”になる。40〜41℃で10〜15分、肩まで浸かるのが目安。いったん深部体温を上げると、その後に放熱が起きて深部体温が下がりやすくなる。
② 60分前:光を落とす(照明・画面)
部屋の照明は可能なら暖色・暗めに。スマホは明るさを落として、できればナイトモード。大事なのは“完璧”じゃなく“継続”。夜の光を1割減らすだけでも積み上がる。
③ 30分前:部屋を冷やす
眠りは体温の低下とセットで来る。室温は18〜20℃あたりが目安(寒さに弱い人は無理しない)。布団は暖かく、部屋は少し涼しく。このギャップが放熱を助ける。
④ 直前:脳の回転数を下げる“1分”
おすすめは「鼻から4秒吸って、口から8秒吐く」を6回。やることは呼吸だけ。交感神経の“踏みっぱなし”を外す。
カフェインは“敵”ではない。タイミングが雑だと敵になる
カフェインの半減期は個人差が大きいが、一般的に数時間単位で残る。夜の睡眠を守るなら、就寝の8時間前を目安に打ち止めにしてみろ(例:0時に寝るなら16時まで)。どうしても午後に必要なら、量を減らして“効かせる”。
朝の設計(起床後10分で勝負が決まる)
① 起床後すぐ:光を浴びる
カーテンを開け、外の光を目に入れる。晴れなら数分、曇りでも意味はある。これが体内時計のリセットボタンだ。夜にメラトニン(眠気のスイッチ)が出る時間が整う。
② 3分:軽く動く
腕立て10回でも、スクワット10回でもいい。目的は筋トレじゃない。体温と心拍を上げて、脳に「起きたぞ」と信号を送ることだ。
③ 朝食は“全部盛り”じゃなくていい
忙しい日は、たんぱく質だけでも入れる(卵・ヨーグルト・プロテイン)。血糖の乱高下を抑えると午前の集中が安定する。
週末で全部崩れる男へ:社会的時差ボケを潰せ
平日と休日で起床時刻が2〜3時間ズレると、体内時計がズレて月曜が地獄になる。理想は、休日も起床時刻を±60分以内に収めること。寝だめは“前倒し”で作れ。金曜の夜更かしで帳尻を合わせるな。
7日間プロトコル(まずはこれだけ守れ)
- 起床:カーテン全開+外光を3分
- 日中:カフェインは就寝8時間前まで
- 夜:就寝90分前に入浴(10〜15分)
- 夜:就寝60分前から照明と画面を暗く
- 寝室:部屋は少し涼しく、布団は暖かく
- 直前:4-8呼吸を1分
この7日で変化が出なければ、次に疑うのは「睡眠時間」か「睡眠時無呼吸などの要因」だ。いびきが強い、日中の眠気が異常に強いなら、医療機関の相談も視野に入れろ。男は我慢強さを誇るんじゃない。問題を切り分けて、最短で勝つ。
睡眠は、才能じゃない。習慣でもない。設計だ。
今夜から、スイッチの順番を変えろ。明日の出力が変わる。











